鄧小平の改革開放政策を引き継いだ江沢民政権とスターバックス
江沢民は1989年の天安門事件後に中国共産党総書記に就任し、2000年代初頭まで中国の最高指導者を務めました。彼の時代は、生産国としても消費市場としても、中国の近代コーヒー産業の基盤が形成された時期と重なり、またその実現を後押ししました。
1992年の鄧小平の「南巡講話」によって市場改革が再び活発化すると、江沢民と朱鎔基首相は変革的な政策を推し進めました。朱鎔基は都市住宅の民営化に着手し、これが建設ブームを巻き起こして中国の都市を高層ビルの森へと変貌させ、経済成長を牽引しました。また、12年間の交渉の末、中国は2001年にWTOに加盟し、海外からの投資を惹きつける国としての地位を確固たるものにしました。
このブームの中、農村部の住民が都市部の工場労働を求めて大挙して移住したことで、経済規模は7倍に拡大し、都市部の所得もそれに近い成長を遂げました。
この急速な都市化と中間層の台頭が、それまで中国ではほとんど知られていなかったコーヒーが根付くための条件を作り出したのです。