アメリカでは1970年頃にイタリアンレストランの人気が出てきました。
アメリカの高級レストランや、Old Spagetti Factory、Spaghetti Warehouseなどのチェーン店の人気が出てきました。
元々は、アメリカは多民族国家でイタリア系アメリカ人も多数いますが、この時期はイタリア料理を全米にチェーン展開するレストランが増えてき、他の民族の間でもてイタリア料理を食べる習慣、イタリアの文化に触れる習慣が広まっていきました。
これによりアメリカ人全体の間でイタリア料理やワインやチーズなどの高級で洗練されたイメージのメニューとして認知されるようになりました。
またこの頃はThe Romagnolis’ Tableというイタリア料理を扱ったテレビ番組がアメリカの公共放送ネットワークPBSで放映されました。
この影響で、ワイン・パスタ・オリーブオイルが「一般の家庭」にまで浸透しました。
このような背景でアメリカ人の間でイタリア料理が認知され、イタリアのエスプレッソを提供する店も出てきました
アメリカ人の間でイタリア料理が浸透してきたこのタイミングで、1975年でシアトルでデイブ・オルセンがエスプレッソバーCafé Allegroを開店します。
オルセンはシアトル大学地区の路地裏にCafé Allegroをオープンし、シアトルで最初期のエスプレッソバーをつくりました。
オルセンはスターバックスから豆を仕入れ、同社と共同でエスプレッソ用ロースト(後の「エスプレッソ ロースト」)を開発しました。
このローストは、一般的な焙煎よりやや深めだが最も深煎りではないというプロファイルで、現在もスターバックスの標準的なエスプレッソとして使われています。
ただしこの時期はスターバックス自体はまだエスプレッソマシンが高価格であることやマシンの保守・修理の不足、エスプレッソ自体はアメリカ人
に馴染みがないことから、エスプレッソのドリンクを店頭で提供することは見送っていました。
イタリアンレストランでもドリップコーヒーは提供してましたが、エスプレッソはほとんど提供されていませんでした。
しかし、のちに1980年代にハワード・シュルツがエスプレッソ重視の販売を行う体制を作った際に、この洗練されたイメージのイタリア食文化という背景に乗ることが出来たと言えるでしょう。
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