1930年代にマックス・モーゲンターラー博士がインスタントコーヒーを研究し、Nescaféを開発

By Cafesba , 13 11月, 2025
Nescafe can

ネスレの化学者マックス・モーゲンターラー博士は、コーヒー本来の風味と香りを保つインスタントコーヒーの開発に7年間を費やしました。

課題は、本物のコーヒーの品質を保ちながら、水を加えるだけで簡単に淹れられる製品を作ることでした。

1938年4月1日、ネスカフェはスイスで正式に発売されました。

このインスタントコーヒーは、スプレードライ法を用いて製造されました。

フラッシュドライとも呼ばれるこの方法は、高温の乾燥管に熱いコーヒー液を噴霧し、急速に乾燥させて微細な粉末を作ります。冷水に溶けやすいという利点があり、大量生産に非常に適していますが、高温で製造されるため、香りと酸味がわずかに蒸発し、苦味が強くなる傾向があります。

コーヒー本来の風味を保ちながら、お湯を加えるだけで淹れられる「純粋コーヒーの粉末エキス」として販売されました。
その名前は、「ネスレ」とフランス語でコーヒーを意味する「カフェ」を巧みに組み合わせたものです。
当初のターゲット層は、ようやく一人でまともなコーヒーを淹れられるようになった独身男性や、突然の来客時に素早くコーヒーを出したい中流階級の主婦などでした。
また、登山家やヨットマンもターゲットにしていました。
第二次世界大戦はネスカフェの成功にとって決定的な出来事となりました。
ネスカフェはアメリカ軍の食糧に欠かせないものとなり、戦後はアメリカ兵がブランドアンバサダーとなり、ヨーロッパ全土、そしてアメリカ国外にもインスタントコーヒーへの愛を広めました。

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